抄録
現在、NICU、ICU などで行われている小児補助循環(ECMO、PCPS)において、チューブ内の血液が外気温にさらされることによる血液温の低下が問題になっている。
一般的には温度低下を防ぐため、熱交換器を回路に組み込みます。しかし、熱交換器の分プライミングボリュームが増加してしまい小児の血液量から考えると負担がかかってしまう。以上の問題があるため、本研究では熱交換器を用いない加温システムを考案し、規定値に血液温を戻すことを目的としている。
加温システムでは、恒温槽からローラポンプで水を循環させ脱血側と送血側にサーミスタをつけ送脱血側の温度変化を差動増幅器で温度差を検出する。この時の出力が1℃の温度差で 0.4V の温度変化が見られた。
次に、PWM 発信で温度差があるときにヒータの電源が入り加温し PI 制御で安定化させるシステムを作成した。ヒータにはシート状の電熱線を回路に巻いたものを用いて実験を行った。
Keywords:ECMO 差動増幅器 サーミスタ PI 制御 PWM