抄録
1. 背景 長下肢装具は, 歩行回復訓練用装具としての側面が強く, 長下肢装具を用いた治療は理学療法士のハンドリング介助下で使用されることで, 初めて最大限の効果が生まれると考えられる. このことから, 理学療法士のスキルに依存して脳卒中片麻痺患者の治療結果に大きく差が生まれることが懸念される.
2. 目的 本研究では脳卒中片麻痺患者の長下肢装具を用いた歩行回復訓練において, 理学療法士のハンドリング動作を補助し, リハビリテーション効果を高める歩行補助デバイスの検討開発を目的とし, 理学療法士のハンドリング動作の簡易化と, 脳卒中片麻痺患者が受けるリハビリテーションの向上を目指す.