抄録
【背景】
2012 年 1 月 15 日にバニラ(MIX 犬、♀、当時9歳)の左後肢前十字靭帯が断裂。外科的治療を行わず、保存療法として患肢負担軽減のための減量および水中運動(リハビリテーション)を行ってきた。患肢の筋量増加、跛行*の減少など、保存療法で十分な効果が得られ、今夏まで継続していた。
しかしながら、水に対する恐怖が元々あり、だんだんと緊張による震えや尾を巻き込む動作などが必発するようになり、たとえ効果的であっても動物愛護の観点から無視できなくなってきた。
リハビリテーションは、理学的効果のみならず動物に精神的負担をかけず、飼主が自ら日常的に行えることが望ましい。そこで、バニラおよびララ(トイプードル、♂、現在3歳、膝蓋骨脱臼ブレードII)によるリハビリテーションプログラムを実施検討した。