2013年度  東京バイオテクノロジー専門学校

アロマターゼ過剰症を招く新たな染色体構造異常の同定


2013_bio

抄録

要旨

【背景】アロマターゼ過剰症は、アロマターゼ遺伝子(CYP19A1)の過剰発現に起因する常染色体優性遺伝疾患である。本症男性患者は、思春期前/思春期から女性化乳房症(男性の胸部が女性の乳房のように隆起する疾患)を呈する。近年、Comparative genomic hybridization (CGH) マクロアレイ解析による染色体の構造異常(欠失や重複)を明らかにすることで、アロマターゼ過剰症の発症機序を推定することが可能になった。これまでアロマターゼ過剰症患者において、11種類のCYP19A1近傍の染色体構造異常(CYP19A1プロモーター領域の重複、CYP19A1上流の逆位または欠失)同定されている。