2015年度  東京福祉専門学校

文字を通して育む力
〜自発的な学びの意欲を引き出すためには〜


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抄録

1. はじめに

私達は、保育園実習・幼稚園教育実習・施設実習に於いて様々な経験を積み重ね、「保育」について学んできた。その中でも4歳児クラスの幼稚園実習で印象に残ったことがある。それは、文字や手紙を用いて積極的に友達や保育者とコミュニケーションを図ろうとする子どもの姿だった。

一方で、文字や手紙に全く興味・関心を示すことのない子どもの姿も見られ、文字に対する興味・関心の差は何故生まれるのだろうという疑問が浮かんだ。

文字は現代社会に於いて重要なツールのひとつであり、子どもが成長した後の社会生活を営む為には必要なものである。私達は、幼児期の子どもは積極的に文字を使った遊びを楽しむことで文字に対する興味・関心が湧き起こり、それが文字を学ぶ意欲に繋がるのではないかと考えた。

幼稚園教育要領・保育所保育指針の言葉の欄には、幼児期に於ける文字を通じた学習は小学校のような「授業」としてではなく、子どもが文字に対して無理なく興味・関心を持つことが出来るようなものでなければならない、と記載されている。(※2.文字・言葉の定義を参照)

この結果を踏まえ、私達は幼児期の子どもが「文字を通じた学習の楽しさ」を経験することが出来れば、文字に対する自発的な学びの意欲が引き出されてくるのではないか、という考えに至った。

レジュメ


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