2016年度  埼玉福祉・保育専門学校

高齢者施設の業務を活用した利用者のQOL向上と自立支援の検討
〜介護人材不足は、高齢者が救う〜


2016_scw

抄録

1.はじめに

高齢者施設において、介護職が「○○さんわたしがやるので座っていていいですよ」。「○○さん職員がやるからいいですよ」など利用者がつい手伝いをしようとする行為に声をかける場面をよく見かける。

介護の現場では、本来介護職がやらなければならない業務以外に、利用者ができるようなことも業務として介護職が行っていることが多く、過介助ではないかと感じることがある。その過介助をしてしまうことで利用者の役割を奪うことにもつながっているとも思われる。

21施設の介護職員にアンケートを実施した結果、業務を大まかに分けると、24項目の業務があった。そのうち、トイレや居室、食堂などへの誘導が多く、次にトイレやオムツなどの排泄、リネン交換、配膳・下膳が多いことがわかった。しかし、これらの業務のほとんどは、介護福祉士でなくてもできる業務で、残存能力を活用すれば施設利用者でもできることばかりである。利用者の意欲を引き出すことや、利用者が活動しやすいように環境を整えることこそが『介護』だと考え、高齢者施設の業務内容を把握し過介助であると思われることを利用者と一緒に行い、その効果を検討した。

本研究では、高齢者施設の業務内容を把握し過介助であると思われることを利用者と一緒に行い、その効果を検討した。