2019年度  大阪ハイテクノロジー専門学校

電気メスに関する従来型凝固モードとソフト凝固モードの出力特性の実験的検討



抄録

要旨:現在多くの症例で使用される電気メスは,切開・凝固機能を調整するために設定の変更が行われるが,同機器・同症例の手術に対して,術者の好みにより設定値が異なるといった現状を抱えている.その背景として,設定値と止血能との詳細な対応についての検討不充分が主要因として挙げられる.本研究ではこれまでに1000[Ω]までの無誘導負荷抵抗の特性及び試験片での実験しかされていないことを踏まえ,従来型の凝固モード(standard凝固モード)と低電圧・連続波方式による凝固モード(soft凝固モード)との止血作用の比較を電気回路での2000[Ω]までの特性,及び生体ブタを用いた臨床実験より試みた.